2005年10月22日
『私は日本のスパイだった ~秘密諜報員ベラスコ~』
映画じゃなくてドキュメンタリーですが。
ゾイド小説で諜報員の描写をこゆ~くしたいので、スパイ関連の創作物はできるだけ多く見るようにしています。あくまで、受身的にだけどね。それゆえ、見るといってもかなりのスパンを置いたものでありまして。だって、この前に視聴したスパイ映画が『スパイゾルゲ』ですもん(爆)。地上波公開版でしたけど。
ということで、今回の『私は日本のスパイだった』……大いに勉強させて頂きました。だって、本物の諜報員が“生”で出てくるんですもの。参考にならないわけがありません。情報の伝達経路とか、情報の受け渡し方法とか、与えられた経費の具体的な使い方とか、スパイ団の編成法とか……私的に印象的だったのが、神父に変装して、死地に赴く兵士たちから直接懺悔という形で情報を盗み出してしまうというもの。「なんだかなぁ……」とも思いましたが、これほど効果的な諜報活動もないのかも知れない。
そして、『スパイゾルゲ』でもそうでしたが、優秀な情報を提供するスパイたちは得てして報われないもの。「あの頃の力と夢はどこへ消えたんだ……私たちは、なんて無駄な努力をしてきたんだ!」と、番組の最後で嘆きを上げるアルカサール・ベラスコ氏。フィクションでないだけに、この虚無感が実に重々しい。
素晴らしいドキュメンタリーをありがとう、昭和57年のNHK。
Posted by ねたろう at 18:16│Comments(0)
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