2006年03月12日

ゾイドジェネシス:「神の雷」


 うわー、嘘だ。午前午後と部活に駆り出され、やっと帰宅して録画したのを見てみれば……


 ジーン陛下、ディグのジェネレータを破壊。

 「ソラが滅んだいま、死んだジェネレータなど目障りなだけ」ということで取り壊しになったらしい。陛下の背後で「なんということを……!!」と嘆いているお二方は、ララダ陛下の側近だった人たち……消されてなかったのか。ララダ陛下の持病について知り及んでいた人間は、すっかり抹消されたものと思ってましたよ。キャラの使い回しが渋いなぁ、ゾイドジェネシス。良い傾向だ。

 なぜ、首都のジェネレータは機能停止に陥ったんでしょうね。崩御寸前のララダ陛下は「私はソラノヒトとの友好に力を尽くしてきた。だからこそディグのジェネレータが死しても、お前を息子として受け入れたのだぞ!」とか叫んでいたような気がしますが。なぜにジーン陛下が養子になると、ジェネレータが動きを止めなくてはならないのか。役立たずのジェネレータを放置していたことも気になる。どうして、ソラが堕ちた途端に爆砕しはじめたのか……悩みは尽きず、迷いは果てなく。

 とりあえず金色(こんじき)の光が雲間から差し込む景観は相変わらずステッキー。



 セイジュウロウ師匠の愛刀は、斬○剣か何かだろうか。

 討伐軍、攻め落としたディガルド軍の基地内にて機械兵の真相を知る。「生体エネルギーだけを取り出すことで、適合率の問題を回避していたわけか」と驚嘆するバナさんに、「なんと恐ろしいことを」と戦慄するパラ部長。ルージくんも「そんな……」とザイリン閣下に遅れること一週間、ようやく驚愕の事実を目の当たりにしてショックを隠し切れない様子。魂=生体エネルギーか……どうやって人体から抽出するんだろう。

 にわかに討伐軍が機械兵の正体を暴こうとするのは不自然に思えましたが、ちゃんとボラー先生にザイリン閣下からその旨を記した書状が届けられていたらしい。流石、ザイリン閣下。やるべきことは、きちんとこなしている。いつの間にヘタレのイメージを払拭するような行動に……

 「倒すべきはジーン!!」という信条に目覚めたルージくん、トラフでの作戦会議にて「機械兵の真相をディガルドの将兵に打ち明けて、彼らと対ジーン共同戦線を張るべき」と主張します。しかし、これにガラガが猛反発。曰く「ディガルドは、俺たちの故郷と仲間を焼き払った連中だぞ!」。……こういうアイデンティティを発揮してくれるのはとても喜ばしいのですが。最近、彼のいうことは反故にされ、その登場も場面のつなぎ役に過ぎず、ただ「いるだけ」の仲間キャラに成り下がっていた彼ですが、久しぶりにその存在意義が強調されたという感じ。こうしたキャラクターの役割を描くことが、けっこう疎かになりがちなゾイドジェネシス。まあ、今更良くてもあと二回で放送終了ですが。

 しかし、オジサマに「私の考えもルージと同じだ」といわれたり、ルージくんに「みんなが笑顔で暮らせる世界には、ディガルドの人々も含まれるんじゃないですか!?」と啖呵を切られたりして、結局は妥協してしまったガラガ。……まあ。

 ロン先生の話によると、プロメさんやパラさんが高出力の通信塔を建設中とのこと。役に立ってるなぁ、ソラノヒト。


 トラフで「通信塔を介して、機械兵の実態を全土に中継しよう」という案が模索されている中、肝心の工場の所在する拠点をCG化ゲオルグに強襲されてしまう討伐軍。ハック隊長率いる駐留部隊が、これに果敢に立ち向かいます。「焼き尽くせ!!」とか叫んでるゲオルグは、「焼き払え!!」なら文句なしだったのですが。

 なぜか討伐軍の練度が異様に高いぞ。バイオラプターを張り倒したセイバータイガーが、その背後から迫り来る敵機に向けて、主砲を180度旋回させることで振り返らぬままリーオの弾を命中させたり、エレファンダーの水平射撃が押し寄せるバイオラプターの群を怒涛のごとく葬り去ったり……しかし「バーリア」をまとったゲオルグ搭乗トリケラを前に、「ここは絶対死守だぁぁああ!!」といいつつも結局は満身創痍で敗走してしまったハック隊長。ゲオルグは相変わらず容赦ない。

 「また多くの部下を死なせちまった……なのに俺だけ無様に生き残っちまって――畜生!!」と悲哀に暮れるハック隊長。この声優さんの声が、私の胸を激しく揺さぶります。思えば何かと声優さんの奮闘には感動せずにいられないゾイドジェネシス。先週のザイリン閣下の「はぁぁああ!!」然り、畑仕事で転げたときのレ・ミィ嬢の笑い声然り。いや、声優さん頑張ってるなぁ。……ソウタくんの絶叫を除いて。ソウタくんの絶叫を除いて。

 いつも書きますが、やっぱり背景が緻密なゾイドジェネシス。この廊下のアングルも素晴らしい。それはいいから、もう少しジーン陛下の作画にも気を遣って……でも最終回に近づいているせいか、全体的な作画の乱れは軽減されたような予感。ただ単に「ゆらゆらフェルミさんが出てこなかったから」というのも大きな一因として考えられますが。

 ゲオルグに機械兵の証拠を完膚なきまでに隠滅させられてしまったので、ボラー先生が新たな生産工場の所在地を提示。「味方を攻撃するなど有り得ないことだ……やはり、いまのディガルドは可笑しい」といいつつ、軍帽を目深に被って瞳を見せようとしないボラー先生。その祖国を憂う賢人ぶりが非常にステッキー。


 今日は朝から戦斗機動が凄まじかったのね。私が見たのは夕方だけど。

 後々になって、ディガルドの将校には眼鏡キャラがやたらと多いことが判明しますが、その先陣を斬るのがこの人。すごく普遍的な作画だぜ……「お前は反逆罪で手配中だ!」と投降を呼びかける眼鏡司令でしたが、ザイリン閣下は「このガーシュの工場で何が行われているか……貴殿にもお見せしよう!」と宣告しつつ丘の上から猛然と駆け出します。機械兵の乗ったメガラプトルを切り伏せる瞬間に「許せ――」と断る様は、もはやヘタレ補正を克服してしまったかのような素敵ぶり。

 ……閣下からヘタレを除いたら、何が残るというんだ。

 閣下側のメガラプトルが、バイオラプターの首を鮮血とともにザシュ……あれはゴザイルくんか? あの素敵なオールバック男児がこれほどの戦斗機動を見せつけてくれたというのか? ――けっこう残酷だなぁ。

 ヴォルケーノ、鬼神のごとき闘いぶり。頭頂部のクリスタルスパインでバイオラプターを串刺し、別方向から迫り来る二機目を大胆に踏みつけにし、後方から飛びかかってきた三機目を回転角270度くらいの大振りのスマッシュテイルで流れるように弾き飛ばす……今更だけど、その調子でルージくんも倒しちゃえば。

 機械兵の真相を明かされ、「馬鹿な……こんなことが」といいつつ思わず膝をついてしまった眼鏡司令。やはり、この世界の人々は「魂かよ!?」って無粋な突っ込みはしない。

 基地の通信設備を用いて、全土に機械兵の真相を訴えようとするザイリン閣下。しかし「我々が来るまでは普通に通信できていたようですが……」というゴザイルくんの言葉通り、ここの通信機は忽然と使用不能に陥ってしまったらしい。「ジーンめ、やけに新型通信機の配置を急いでいたが……こういうわけか」。ジーン陛下、先見の明あり過ぎ。「兵士たちの噂によると、討伐軍でも通信機が開発されたそうです」というゴザイルくんの報告を聞いて、「力を借りねばならんか」ともらしたザイリン閣下。

 やっぱり、ザイリンvsルージは永久にお預けですかorz


 早速、白旗を掲げつつトラフに赴いたゴザイルくん。

 この会議室の斜方的な切り取り具合がスバラシイ。……ザイリン閣下の書状によって、ゲオルグが生きていることを確信するルージ一行。「じゃあ、ブラウに現れたのは……」。まあ、あんな無様なCG処理を施されて蘇ったとは夢にも思うまい、ルージくんよ。

 何気なしにオールバックが露になってるゴザイルくんですが、メガラプトルに乗ってるときの方が桁違いに格好良い。あのコクピット内で床下から滲み上がってくる照明が、彼の素敵ぶりに大きく起因していたのですね……むしろここは画面の奥でワンダフル渋面を見せつけているボラー先生に注目すべきかと。

 ムラサメのもとに赴いたルージくん。そこでプロメさんが変な細工をしているところを発見。ここで「エヴォルトするゾイドの秘密が、いよいよ明らかに……!?」と期待を膨らませたのは私だけではないと確信しますが、「詳しい機構は不明……ただ非常に高度な技術の塊だったと推測されます」というプロメさんの説明のもとに、一気に奈落の底に蹴落とされた。やはり、そういう風に「逃げる」しかないのかゾイドジェネシス。もはや戦斗機動とザイリン閣下を除いて、このアニメから期待できるものは何もありませんね。

 というかプロメさん、いい加減に地上の服に着替えようよ。


 どうやらボラー先生が次の候補地として指定した機械兵の生産拠点は、先ほどザイリン閣下が攻め落としたところだったらしい。なんて汚名返上の大活躍なことよ、中将閣下。いままでのヘタレぶりを清算する気なのですね。バトストの完結を他人の手に委ねて、どこかへ旅立ってしまった窪内さんのごとく僕を裏切る気なのですね!

 ボラー先生と再会し、ラ・カン小父様とも「ミロード村では……」、「気にせずともよい」と言葉を交わしつつ、手を握り合ったザイリン閣下。思わずボラー先生の背後に控えるルージくんに視線が移ろう閣下でしたが、そこで目を怒らせながらそっぽを向いてしまうルージくん。そのまま憤然と画面外に消えていく彼を、ザイリン閣下が半ば唖然と見守っていますが、私的にルージくんのこの反応は意外でした。

 「ああ! ヘタレのザイリンだー」

 と指差しつつ、喜び勇んで握手を交わすと思ってたのに。

 日が暮れてから、ザイリン閣下の行方が気になるらしいルージくん。セイジュウロウ師匠に「後ろだ」といわれて、遠方の山陰に駐機していたヴォルケーノを発見。……というか、そういうところで無駄に一匹狼精神を発揮しますか、中将閣下。

 しかもハニワ姿でルージくんと対面してるし。

 翌日には礼服に着替えてるけど。わざわざ笑いもののハニワ姿で登場させた製作班のセンスがわからない。場面の意味づけ的に「ゾイド乗りとして」ルージくんと和解を結ばせるため? 絵としては礼服の方が断然決まってたのに。……ひとえにハニワのデザインを改善すれば。

 ルージくんに、いつしかの本の下巻を形見として手渡すザイリン閣下。「ジーンと刺し違えることが、せめてもの罪滅ぼしと考えている」と告白する閣下ですが、「そんなこと誰も望んでいませんよ!」とルージくんが早速それを全面否定。「俺のムラサメライガーと、あなたのヴォルケーノが一緒に戦うんですよ? どんな相手にも負けたりしません。村のジェネレータはきっと俺が直しますから、そんなことは気にしないで――一緒にジーンを倒しましょう!」と想いを述べます。そこで「君は大した奴だ。君に勝てなかった理由がようやくわかったよ」といいつつ、夜空を振り仰いだザイリン閣下。それに釣られて、ルージくんも視線を持ち上げれば――そこには満点の星空が。

 本当、ハニワじゃなきゃ最高の絵なのにね。

 昼間のルージくんが妙に愛想なかったのは、やはりザイリン閣下に葬られた討伐軍の皆さんの手前……ということが窺い知れましたが、それにしても昼夜での心情変化が唐突過ぎやしないか。そこら辺の葛藤を描いてくれたら、もっと奥深い和解シーンになり得たと思うのに。本当に人物関係や心情描写については至らないことが多いゾイドジェネシス。少しはエ○レカを見習って……


 翌朝。完成した通信塔をガーシュ基地に運び込んで(?)、機械兵の真相を暴露する中継開始。

 ディガルド軍にはボラー先生の教え子が多いので、語り手は先生が引き受けることに。やはり人望が厚いのか。流石、ワンダフル渋面で、ステッキーな紳士で、作画がラ・カン小父様に妙に似てるほどの大徳であらせられる。「君の方が適任ではないのかね?」と問われて、すかさず身を退くザイリン閣下は、その教え子として良い気質を受け継いでいるようで。劇中での発現は遅かったけど。

 プロメさんが通信を全周波数域に合わせて、ロン先生がキューサイン。ザイリン閣下の思惑通り、ボラー先生の声明がはじまった途端、ディガルド軍の将校たちは通信画面に釘づけ。ここにも眼鏡をかけた士官が……最初は「ボラー先生は何をいっているんだ?」と半信半疑の兵士たちでしたが、ガーシュ工場で暴かれた機械兵の実態、「機械兵の声に耳を傾けてみよ!」という呼びかけに従い、各地の一兵卒が乗り出した実証作業によって、徐々にジーン陛下からの離反を予感させる気風が漂いはじめます。

 実際に中継を目にしていた陛下は、「もうすぐ面白いものが見れる」と余裕綽々でしたけど。いや、流石にこれは隅に置けない大問題のような気が。

 何より決定的だったのは、ディガルド軍の良心ボラー先生と反乱軍の長たるラ・カン小父様が硬く握手を交わしたこと。これにはモニター前の兵士たちも「おぉ……!!」と動揺を隠し切れない様子。さらに技巧家のボラー先生は、ディガルド最強のゾイド乗り――え?――ザイリン閣下と、討伐軍の若き力、ルージくんを画面前で互いに握手させることによって、ジーン陛下と双璧をなし得る強大な「力」が生まれたことを顕示。心あるディガルド兵たちの離反を促します。

 その頃、コクピットで中継を聞きつつ、偵察に出ていたコトナさん。「あれは――!!」。


 討伐軍の声明を打ち止めるべく、ゲオルグ率いるバイオゾイド部隊がガーシュに強襲をかけます。

 それを阻止するべく立ち上がったラ・カン小父様たち。デッドリーコングの肩越しに望める通信塔が、彼らの不退転の意志を物語る……こういう細かな演出が粋なゾイドジェネシス。時を同じくして、通信塔の袂では「歴史的な和解だねぇ」とロン先生やギャラリーが盛大な拍手を送る中、ルージくんとザイリン閣下が握手する様を納めた中継が、いかにも泰然じみたピリオドを迎えようとしているのですね。白鳥のように優雅に足掻く討伐軍。中々いいものを描いてますなぁ、ゾイドジェネシス。

 戦斗機動もスバラシイ。

 というか、仲間たちの撃墜数が他の回の比じゃないんですけど。特にオジサマ。今日は何体殺りました? もしかして、その猛者ぶりがフラグ点灯を示していたのか。後ろから踊りかかる二機のバイオラプターを、すかさずバイオクラッシャーで一閃。目の前に立ち尽くしていた三機目を、一瞬の間を置いてから交錯――そして斬殺。もう、オジサマ素敵過ぎ。

 デッドリーコングが、背中のヘルズボックスを橇代わりに使用しています。そんな戦法があったとは……レ・ミィ嬢の撃墜数は一機のみに終わりましたが、セイジュウロウ師匠は相変わらず動きが神仏じみていた。コトナさんは丘に登ってきたバイオラプターを、数機まとめて蹴り飛ばしてましたし。でも、やはりレインボージャークの相手はバイオプテラ……フェルミさんはどこへ消えた?


 本当に数に際限のないディガルド軍。どれくらいの戦力をガーシュに差向けたんだ?

 「ならば、奴を倒せば!」とオジサマがトリケラに向かって戦場を猛進。行きがけの駄賃にバイオラプターを4機ほど血祭りに上げていきます。斬撃が遅れて見えるほど、ソードウルフの機体スピードが狂乱じみてるよ。そのまま「覚悟!」とバイオクラッシャーを振りかざしたオジサマでしたが、「バーリア」の力によって阻まれてしまう必殺の切っ先。逆に反動で宙に放り上げられたところを、トリケラの大角が下から追撃してきます。それをバイオクラッシャーの刀身を盾にすることで、辛くもやり過ごしたオジサマ。しかし主力兵装を失った痛手は大きい。

 続いてオジサマに追走してきた師匠が、トリケラの真上から機体をコマのように回転させて、重ね合わせた両爪を鉄壁の「バーリア」に叩き込みますが、ソウルタイガーの爪の方がスパークを上げてボロボロになってしまうという始末。ここでレ・ミィ嬢が思い出したように、「バーリアの力だわ!!」と叫んでおりますが、まあ何というかEシールドとは別物か。

 ガーシュを見晴らす形の丘陵で、「なんだ、通信は終わりか。残念だな……」といいつつ、ジーン陛下がCM前に自ら命名していた「神の雷」の充填を開始。それを察知したコトナさんが、「超大型ゾイドよ!」とルージくんに警告。ルージくんにね。「あれは――バイオティラノ!?」と声を上げたルージくんに、「いかん、バイオ粒子砲だ!」と全軍に撤退を呼びかけたザイリン閣下は、実は作画が前回の使い回し……それでも撤退際に数機のバイオラプターをクリスタルスパインで寸断したヴォルケーノ、その切れ味は形状を裏切るほどに空恐ろしいものですね。


 笹ミサイルの出血大サービス中だったロン先生、「バーリア」の力で無傷のまま爆風の中を突破してきたトリケラに大きく反応が遅れる。その描画に笑いそうになりましたが。しかし背後から駆けつけたオジサマが、トリケラの伸長してきた二本の大角を、残りの一刀と自らの体躯を挺して受け止めます。完全に拘束されてしまうソードウルフ。「ラ・カン!!」と悲鳴を上げるロン先生に、「私に構うな! 皆逃げろ!」とオジサマが叫び返しますが、先生が「でも!!」と尚も食い下がったり。ロン先生、こんなに情に厚かったっけ? 

 やはりルージくんを中心とした人物関係にしか力点が置かれなかったゾイドジェネシス、ルージくんを除いた脇役同士がこうした状況に陥っても、視聴者に感慨を起こさせるようなバックグラウンドに欠ける。ルージくんのための仲間キャラであって、仲間キャラのための仲間キャラじゃなかったからなぁ……しかもオジサマの庇う相手がロン先生ですよ。これがレ・ミィ嬢だったら、もっと心迫る展開が有り得ただろうに。でも戦斗機動の都合上、バンブリアンでなければならない理由があったので仕方ないか。もう取り返しのつかない人物関係より、戦斗機動を優先してくれた方が私としては良かったような気がするので、結果オーライ。

 オジサマの指示で、レインボージャークがロン先生を戦場から引き剥がします。離脱際に、ロン先生が「くそぉぉおお!!」と吐き捨てつつ、ソードウルフを捕縛するトリケラに向けてグランドスターを射出。呆気なく「バーリア」に弾かれてしまいますが、これが後々になって天啓となるのですな。


 けっこう戦斗機動が凝ってたので、思わず画像を取り過ぎました。先週のザイリン閣下よりVIP待遇。

 「ラ・カン、貴様だけは逃がさぁぁああん!!」と、久しぶりに粘着少将ぶりを発揮したゲオルグ、トリケラの鼻先の角を赤熱させ、じりじりと伸び切った角を巻き上げて捕縛したソードウルフを手前に引き寄せます。ヒートホーンがウルフの脇腹を貫きかけ、「終わりだっ!」とゲオルグが叫んだところで、オジサマが拘束されていた刃を絶妙のタイミングでパージ、緊張した力の発散を利用して何とかトリケラの顎下に滑り込みます。

 そのままヒートホーンをやり過ごしたオジサマ、トリケラの側面に回り込んで、先ほどの「バーリア」に弾かれて地面に突き刺さっていたグランドスターをソードウルフの口に咥えさせる。

 間髪置かずにトリケラの背部に飛び乗ったオジサマ、「やはりな……バーリアの中に入ってしまえば攻撃できる――」ともらしつつ、「ラ・カン、貴様ぁぁああ! やめろぉぉおお!!」と喚くゲオルグを当然のごとく無視して、咥えていたグランドスターの切っ先をトリケラの首筋に決然と突貫。鮮血が飛び散りますが、ゲオルグも負けじと大角を撓らせて、背部のソードウルフの頚部を猛然と串刺し。火に巻かれるコクピットの中、額に血を滴らせつつ「おぉぉおお!! なんのぉぉおお!!」と絶叫したオジサマ、リーオの弾を鬼神のごとく連射して、トリケラの後首を紫電を撒き散らしつつ激しく乱打。

 「ルージぃぃいい!! あとは――頼んだぞぉぉぉおおおっ!!!」

 男の断末魔が迸る。そして、すべてを灰塵に帰す「神の雷」が、いままさに発射準備を整え――

 ……待てぇぇええ!! ジェネシスにおける最大の良心をみすみすここで死なせるつもりか、脚本家さん。そうしたらジェネシスの未来が……って、あと二回で放送終了か。


 遂に火を吹いた「神の雷」。普通にバイオ粒子砲というのが残念でしたが……なんか、空間が歪んでますよ。重力砲か何かですか? 超重力砲だったら、キングゴジュラスも倒しかねませんよ? 某アニメのブラス○ホールのような演出は止して下さい。……なんか、とうとう巨○兵を超越した予感。

 ラスボスとしてどうなんだろう。デスザウラーよりは、機動戦においてもムラサメやヴォルケーノと大立ち回りを演じてくれそうなので、期待大なのですが……まあ「神の雷」を近距離戦で使っても、当たらなければ意味がないし。背後は大変なことになりますが。まさか、また後ろにジェネレータがあって今度は避けられないルージくん? ザイリン閣下のうっかりジェネレータ破壊はそうした長大な伏線だったのか。すごいぞ、ゾイドジェネシス。大嘘。

 オジサマが戦死したのは流石に唐突過ぎて衝撃的でしたが、不思議と落胆とか悲哀とかは湧きませんでした。あの人は非常にできた人格者だったので、もはや死ぬ準備ができていたんだろうな……私の中で。しかし、物語の展開的には来週に決着がつきかけて、再来週のCM前までで戦闘終了、CM後に大団円という予想が成り立つので、そこでガー○ッシュ隊長のごとく奇跡の生還を果たすとか。ということは、来週のテーマソングは「報復は愛と友情のために」。……マテ。

 ダイジェスト↓ オジサマの死相が……

オジサマ、オジサマ、オジサマ♪

 次回「決戦」。遂にここまで来てしまったか。ティラノとの戦斗機動、頑張って下さい。


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Posted by ねたろう at 23:46│Comments(0)ゾイドジェネシス
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ゾイドジェネシス第48話「神の雷」【ZOIDS TOWNトラックバックセンター】at 2006年03月13日 02:02
 
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